なぜ、経営計画の運用が経営に必要なのか

なぜ、経営計画の運用が経営に必要なのか

2022.03.09

代表税理士 山中 恭平

大企業が当たり前に運用している経営計画。
なぜ、経営計画の運用が経営に必要なのか、経営計画を運用できるとどうなるのか、わかりやすくご説明させていただきます。


なぜ、経営計画の運用が経営に必要なのか



経営計画を運用する価値

経営計画とは、経営の将来について計画を立て、その計画を実行し、試行錯誤しながら安全に計画の実現に向かっていくことをいいます。
銀行など誰かに求められて作る経営計画ではなく、自社のために自社で運用していく経営計画のお話になります。

経営計画を運用できると次の図の流れが生まれ、経営者が考える経営の将来の実現経営課題の解決など、経営を組織全体でしっかりと前に進めていくことができるようになります。

※スマホの方は一度画面を横にしてご覧ください。

経営計画を運用することでこの流れが生まれ、図の吹き出しの経営者の悩みが解消され、経営者が考える経営の将来の実現や経営課題の解決など、経営がしっかり前に進んでいくようになることが経営計画を運用する最大の価値であり、経営をするうえで必要なことです。この流れは経営者にしか生み出せません。

この流れがスムーズに流れることで、やるべきことがしっかり前に進み、業績UP採用力UP組織力UPなど経営に好循環が生まれて強い経営体質を手に入れることができ、経営の目的の実現に向かいやすくなります。経営計画を運用していると目標実現や課題解決などが前に進みやすくなるので、運用していない場合と比べ数年後大きな差が生まれます。
経営全体を整理、俯瞰しますので、集客など一部ではなく、組織面など経営全体を前に進めることができます。

大企業の経営者は、経営を前に進められるこの流れを生むために、経営企画部などを設置して、会計のプロなどと一緒に経営計画の運用を当たり前に行っています。大企業がこの流れが欲しくて行っているということは、経営計画の運用は、この流れを生むために確立された仕組み・考え方であるということです。

皆さんもこの流れの先にある価値を欲しいと思いませんか?

この流れを生むためには、組織のトップとして経営の舵を取っている経営者にしかできない、経営をするうえで重要な次の4つの仕事が必要になります。
・経営の目的や方向性、目的実現のための将来を示して組織を引っ張っていく
・示した将来へ、組織全体で試行錯誤しながら向かっていく流れを作る
・戦略戦術について、複雑で考えることが多岐にわたる経営全体を網羅的に考えて決める
・経営を継続させる
これらの仕事は、経営をうまく回すうえでまず土台として必要なことなので、これらの仕事ができていない状態で、実現や解決したいことに対して動いたり、お金をかけたりしても経営者が期待する結果を得ることが難しくなります。
経営計画を運用できると、この4つの重要な仕事を網羅することができます。

この流れを生むために4つの仕事がなぜ必要なのか、経営計画を運用することでなぜその仕事ができるようになるのか、ご説明していきます。

少々厳しいお話もさせていただきますが、ご覧いただいた皆様には、この後ご説明する仕事が経営をする上で重要だとご理解いただいき、是非経営計画を運用してこの流れを生める経営者になっていただきたいと思っておりますので、重要性を理解していただくためという点ご了承いただければと思います。

大企業の経営者でさえ、これらの仕事を行う上で経営計画の運用という考え方・仕組みに頼って経営をしていますので、現状あまりできていない部分があることは当然のことだと思います。

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経営の目的や方向性、目的実現のための将来を示して組織を引っ張っていく

重要な仕事の一つ目は、「経営の目的や方向性、目的実現のための将来を示して組織を引っ張っていく」という仕事です。

突然ですが質問です。皆さん、なぜ経営をしているのですか?

お金を稼ぎたいからですか?もちろん、私も生活がありますのでお金は稼ぎたいです。

商売は相手がいることなので、相手を幸せにして自分たちも幸せになることが経営だと私は思っています。
「お金を稼ぎたいから」は自分の幸せに対する目的ですが、商品で提供したいこだわりなど商品を提供する相手の幸せに対する目的はありますか?
いわゆるミッションや経営理念と呼ばれるものです。

まずは、組織を引っ張る上で経営の目的が必要か考えてみましょう。

たとえ話で必要性をイメージしてみましょう。

あなたは今ラーメン屋さんへの就職活動をしているとします。
2人の社長の話を聞きに行き、どちらに就職しようか考えているあなたはその会社のことが知りたくて、社長に「社長の会社はどのような会社なんでしょうか?」と質問をしました。

A店の社長は、「こんなこだわりのあるラーメンで自分が生まれ育った地元のみんなを元気にしていくことを目指している会社だよ。その実現に向けて今新しい店舗を増やす予定なんだ。」

B店の社長は、「どのような会社?んーラーメン売ってる会社だよ。」

どちらの会社に就職したいですか?恐らくA店ではないでしょうか?

A店の社長は経営の目的や方向性、相手に届けたい商品に対するこだわり、その目的の実現に向けた将来が明確で、質問にもすぐ答えることができます。
B店の社長のように経営の目的や方向性がぼやっとしている社長よりも、その目的や方向性、こだわりに共感や尊敬が生まれ、その目標の実現に自分も貢献したいなど人の心を引き付ける力があります。また、実現に向けて具体的な将来も考えており、安心してついていくことができます。これは組織を引っ張っていくということにつながります。

目的があることで経営の方向性や、目的実現のためにこだわりの商品を多くの人に届けるなど向かうべき将来が明確になり、皆が迷わないようバシッとどこに行くのかを示すことができるようになります。そうすることで、経営者の考えに共感や尊敬、安心を感じて一緒に目的を実現したいと思う方が集まり、その集まった人たちを引っ張っていくことができるようになります。

この引っ張る力は組織がまとまるためにリーダーにまず求められるものです。考えがぼやっとしていて、はっきりしないリーダーについていきたいとは思わないですよね。

皆さんがA店の方に就職したいと思ったということは、A店の社長の引っ張る力によって引っ張られたということです。皆さんが思うということは、職を探している人やスタッフも同じです。

自分自身が何のために経営をしていて、将来どこに行くのかよくわかっていなかったら、組織を引っ張っていくことなんてできませんし、将来ここにいくということが明確になっていなかったらそこに向かっていくことすらなく、こだわりの商品を多くの人に届けるための売上目標や必要な組織体制を実現することはできません。経営の将来はスタッフの将来でもありますので、スタッフも将来が不安になってしまいます。

皆さん頭の中には「お客様に喜んでもらうために、こんなこだわりがある」「こんな会社にしたいな」など、経営の目的や方向性はあると思います。

ただ、それが皆さんの頭の中にあるだけではスタッフには伝わらず、共感や尊敬、安心を感じてもらうことはできません。皆さんの頭の中を言語化して見えるようにして、スタッフにも共有できる状態にし、共感や尊敬、安心を感じてもらえるように共有をすることで、深いレベルで組織を引っ張っていくことができるようになります。

続いて、そもそも組織を引っ張ることが、なぜ初めの図の流れを生むために必要なのか考えてみましょう。

先ほどのラーメン屋さんの続きで例えてみます。

A店の社長「目的実現のために新店舗増やすって話したと思うけど、今人手不足で効率化を考えないといけないんだ。どこか現場で効率化できそうなところがないか、考えてみてもらってもいいかな?」
社長の考えに共感していて自分も社長の目的を実現したいと思っているスタッフ「確かに目的実現のためには、人手不足に対応するために効率化必要ですね。効率化できそうなところ考えてみます!」

B店の社長「人手不足だから効率化したいんだけど、どこか現場で効率化できそうなところがないか考えてもらってもいいかな?」
社長への共感はなくお金が稼げればいいスタッフ「…は、はい。(目先の仕事で忙しいのに仕事増やされた最悪)」

皆さんの組織はどっちですか?

実現したいことや課題を前に進めていくためには、行動と試行錯誤が必要です。

社長一人でやるのであれば、それは社長自身がやりたいことでモチベーションが高いので行動と試行錯誤は自然と生まれます。しかし、スタッフが増え会社が大きくなってくると、社長一人でできることばかりではなくなっていき、スタッフの力が必要になってきます。

行動と試行錯誤をスタッフが円滑に行うためには、スタッフのモチベーションも社長がやりたいと思う状態と同じモチベーションにしてあげる必要があります。

課題があってスタッフにお願いしたけど、全然前に進まないような経験ありませんか?

それは、そのスタッフがB店のスタッフのように課題に対するモチベーションが低いためです。

「給料払ってるんだから、仕事として当然やるべきことだろう」と思う気持ちはわかりますが、スタッフも人間で感情がありますので、優先順位を下げられてしまったり、深く考えず適当に進められたりしてしまうわけです。皆さんもやりたくないことやれと言われたら嫌ですよね?それはスタッフも同じです。

これでは行動と試行錯誤がうまく回らず、社長が実現したいことを組織全体で実現していくことはできません。社長が向いている方向とは違うところをスタッフが向いており、組織としてもバラバラの状態です。

組織を引っ張っていくことができている状態というのは、スタッフがA店のスタッフのような状態になっている状態をいいます。

社長の目標が社長だけの目標になっているのではなく、社長含めスタッフ全員の目標になっており、スタッフ全員が社長の目標を社長と同じように実現したいと思っている状態です。

スタッフが、社長の考えに共感をしていて、一緒に経営の目的を実現したい状態にあると、社長が必要だと思うから自分でやるのと同じモチベーションで、そのやるべきことに取り組んでくれます。

結果、行動と試行錯誤は円滑に回り、深く考えてくれて質の高い結果を得ることができ、初めの図の流れを生むことができます。

この状態であれば、社長が実現したいと思うことを組織全員で実現に向かわせることができ、スタッフが社長と同じ方向を向いているので組織としても一体感があり、チームワークのよい組織になります。

もちろん普段の仕事以外で何かお願いするときだけでなく、普段の仕事をするうえでもこの状態にあるほうが成果は出やすくなります。

何をするにもまずこの部分ができていないとスタッフの動きが起きにくいので、これができていない状態で、実現や解決したいことに対して動いたり、お金をかけたりしてもスタッフが関わるものは社長が期待する結果を得ることが難しくなります。

行動と試行錯誤をスタッフが円滑に行うために、もう一つ重要なことがあります。

スタッフは経営の目的に対して共感をしているため、その指示されたやるべきことが、その目的の実現のために必要なことだと納得してもらう必要があります。

ラーメン屋さんの例え話は、効率化が目先の目的ですが、その先にある目的は経営の目的です。

経営の行動はすべて経営の目的につながります。

A店の社長のように「経営の目的の実現のために、これが必要だから進めていかなければいけない」と、経営の目的とやるべきことを紐づけられれば、社長の目的を実現したいと思っているスタッフは、そのやるべきことに納得することができ、より動くモチベーションにつながります。

社長と同じ方向をすでに向いていたとしても、社長と同じくそのやるべきことが必要だと思ってもらうためには、ただ「これをやって」とお願いするのではなく、なぜやる必要があるのか、社長がやろうと思った経緯も共有してあげる必要があります。これでスタッフも納得してやるべきことが腑に落ち、社長と同じモチベーションになり行動と試行錯誤が円滑に進むようになります。

組織全体で行動と試行錯誤がスムーズに回り、経営が前に進む初めの図の流れを生むために必要なことを整理すると、
経営の目的や方向性、将来を明確にして共有し、共感や尊敬、安心を感じてもらう。(社長とスタッフが経営の目的に対して同じモチベーションに)
やることが経営の目的の実現に必要ということを含めて指示をする。(スタッフもやることに納得して取り組める)
この2点が必要で、これができると組織を引っ張っていくことができ、やるべきことが円滑に前に進んでいきます。

経営計画は、経営の将来について考えるものですので、経営の目的や方向性、目的の実現のための将来を言語化でき、見えるようにすることができます。

見えるようになることで、経営計画発表会や、普段から社長がスタッフに語るなど、組織全体で共有することができ、共感や尊敬、安心を感じてもらえれば組織を引っ張っていくことができるようになります。

また、その将来の実現に向けて具体的にやるべきことまで計画を立てるので、経営の目的とやるべきことが紐づいた形で共有できるようになり、スタッフも納得して行動と試行錯誤が円滑に回るようになります。

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示した将来へ、組織全体で試行錯誤しながら向かっていく流れを作る

経営の目的や方向性、目的実現のための将来を示して、スタッフと一緒にそこに向かえる状態ができたら、2つ目の重要な仕事として、「示した将来へ、組織全体で試行錯誤しながら向かっていく流れを作る」必要があります。

向かうべき方向を示せても、実際にそこに向かっていないのではただの願望で終わってしまいますので、そうならないためにも、そこに向かっていく流れを作る必要があります。

そこに向かう流れを生みだすには、「計画」と「計画の運用」が必要です。

計画と計画の運用の必要性について、経営に例えるとイメージしにくいので、身近でイメージしやすいダイエットで例えてみます。
向かうべき方向は、「痩せる」です。

Aさんは、まず10キロ痩せるという具体的な目標と、期限を半年間と決めました。
逆算して一か月約2キロ減のペース、一か月で2キロ減らすためには、一日の摂取カロリーを○○に制限、毎日ランニングを○○キロ行うと具体的な計画を立てました。
計画としてやるべきことを毎日行い一か月後、1キロしか痩せていませんでした。
立てた計画と実績の差の原因を考えながら、試行錯誤を行い、運動量を増やし、食事のメニューを変えたことで、半年後10キロ減少に成功しました。

Bさんは、とりあえず昼食を抜いて、運動を始めてみました。具体的な目標や期限も決めず、計画もないため、試行錯誤もできず、結局続かずに辞めてしまいました。

皆さんもBさんのような経験はありませんか?

何か始めてみたはいいものの結局続かなかったような経験です。私もたくさんあります。

ダイエットだけでなく、勉強やスポーツなど目標がある場合はAさんのような計画性があることで目標の実現に向かっていきやすくなります。目標を実現しているスポーツ選手などAさんのように計画的にトレーニングを行って実現しています。

例えばトレーナーをつけて計画的にダイエットするのと無計画でダイエットするのはどっちが痩せられるかということです。経営も全く同じで、計画的に経営するのと無計画で経営するのはどっちが前に進んでいくかというお話しです。

計画を立てると、目先具体的にやるべきことが明確になるので行動に移しやすく、大きい目標を達成しやすい小さな目標に逆算して細分化することで継続のモチベーションになります。

また、計画があることで実行結果との差が生じ、計画通りにいくための試行錯誤も生まれ、より確実に目標の実現に向かっていくことができます。

目指すべきところに向かうために、具体的にやるべきことまで考えられた計画がなければ、どうやって目指すところに向かえばいいのかわかりません。

Bさんのように社長のその場の思い付きの実行になり、継続もされず、計画と行動した結果のズレもないので、試行錯誤も生まれません。

このような状態では、経営の目的の実現に向かうためにこだわりの商品を多くの人に届ける業績アップの目標や、経営を円滑に回すための組織改善などの課題が、結局何も進まず実現しないまま終わってしまいます。

当たり前ですが、計画を立てただけでもだめです。

その計画を実行し、実行の結果を立てた計画と比べて、計画通りになるように試行錯誤していくことで、しっかり目指すところへ向かっていくことができます。

これが計画の運用です。

実行をしなければ目指すところへ向かっていくことはなく、試行錯誤を行わなければ目指すべきところに向かっているのかわかりませんし、向かっていなければ向かうように軌道修正することもできません。

経営の目的の実現に向けた将来の大きな目標を、逆算して小さな目標にし、小さな目標の実現のために具体的にやるべきことまで考えて計画を立て、実行して、思った結果になっていなければ計画通りになるように試行錯誤を繰り返す計画の運用を行うことで、経営の目的の実現に向かっていくことができます。

経営を前に進めるために初めの図のような流れを生むためには、計画と計画の運用を行い、行動、試行錯誤の流れを作ってあげる必要があります。

ダイエットよりも経営の方が複雑でやってみないとわからないことが多く、試行錯誤が重要なため、より計画を立てて行動と試行錯誤を行う計画の運用が重要になってきます。

売上関係など経営の目的実現のための目標はもちろん、採用関係や組織関係など、経営の課題や実現したいことがあればその解決や実現は目標になりますので、経営全体を前に進めていくために、計画と計画の運用の考え方に当てはめることができます。

ずっと実現したいなと思っていたり、この課題解決したいなと思っていたりするけれど、そのままになっているようなことありませんか?

それはその課題に対してBさんのような状態になっているということです。計画と計画の運用の流れに乗せてあげないとなかなか解決には向かっていかず、ずっとそのままになってしまいます。

その実現したいことや解決したい課題を計画と計画の運用の流れに乗せてあげて一つずつコツコツ実現、解決していくことで、より好循環が生まれ、強い経営体質になっていきます。

経営者ひとりで出来るとこは限られるため、組織全体で目標に向かっていく必要もあります。

組織全員で目標の実現に向かう流れを生むためには、経営の目的や方向性、示した将来と一緒に、その将来の実現のために立てた具体的な計画を組織全体に共有してあげることが必要です。目標実現のための具体的な計画を全員に共有することで、みんなで向かおうという流れが生まれます。

経営計画は、経営の目的の実現や課題の解決に向けた将来の計画を立てるものなので、大きな目標を目先の小さな目標に逆算し、目標実現に向けて具体的にやるべきことまで計画を立てることができます。

具体的にやるべきことまで計画を立てることで行動につながり、立てた計画を運用することで試行錯誤の場を生み出せるので、行動と試行錯誤が回り、示した将来に向かうための目標や課題解決の実現にしっかり向かっていく流れを作り出すことができます。

また、経営計画発表会などで経営の将来を共有する際に、その計画も組織全体に共有することで、組織全員でその実現に向かっていく流れを生み出せます。

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戦略戦術について、複雑で考えることが多岐にわたる経営全体を網羅的に考えて決める

重要な仕事の3つ目は、「戦略戦術について、複雑で考えることが多岐にわたる経営全体を網羅的に考えて決める」ことです。

経営の仕事と、現場の仕事を理解するために、戦略戦術戦闘のお話を少ししたいと思います。

イメージしやすいようにスポーツに例えてみます。

野球やサッカーなどチーム制のスポーツでは、監督と選手がいます。
監督は、試合に勝っていくために、大枠の戦略を考え、その戦略を実現するために具体的に実行できる戦術に落とし込みます。監督の戦略と戦術は選手に伝えられ、それを実現できる技術のある選手たちが試合で戦闘をしてきます。戦略戦術がしっかりしていないと選手たちに高い技術があっても、うまく試合に勝つことは難しいでしょう。

この考え方は経営も同じです。

経営の戦略戦術を考えるのは経営者の仕事です。その戦略戦術を現場で実現するために、現場技術のあるスタッフたちが戦闘という形で現場を回していきます。経営の戦略戦術がしっかりしていないと、いくら現場スタッフの技術が高くても、商品の販売数を最大限にしたりすることはできないでしょう。

大企業でも経営者が交代し、戦略戦術が大きく変わり、業績が右肩上がりになった会社もあれば、大きく悪化した会社もあります。それだけこの戦略戦術部分が、経営をするうえで重要ということです。

売上関係は会社の存続に直結するため、皆さん深く考えられると思うのですが、現場がうまく回るための仕組みなどの組織面や管理面は後回しになりがちです。

経営を円滑に回すために強い体質の組織を作り上げるには、売上関係はもちろん、採用や組織、管理など売上関係以外のことも検討し、前に進めていく必要があります。

また、この戦略戦術について、経営は複雑で考えることが多岐に渡ります。

経営計画という考え方、仕組みに頼らずに経営者の頭だけで網羅的に考えるには限界があります。

検討すべきことが漏れていると、いつの間にかクレームが多発していたり、スタッフがすぐやめてしまう状態になっていたり、気が付かないところで大きなリスクが発生していたりするかもしれません。

中小企業、零細企業でもこういう状態にしたいや解決したい課題は、考えれば山ほどあると思います。

考えることを放棄したり、ありすぎてどれから手を付けたらよいのかわからず、結局何も手につかなかったでは経営は何も変わりません。

経営全体について網羅的に考えて、経営の目的実現のための戦略戦術の検討や、実現したいこと、解決したい経営課題を洗い出して整理をする。
優先順位を考えて前に進めるものを決め、進めるために具体的に何をやるべきかまで考える。
計画と計画の運用の流れに乗せてあげて行動と試行錯誤を繰り返し、組織全体でコツコツ進めていく。
この流れが初めの図の流れであり、経営を前に進めるうえで、ものすごく大事になってきます。

この流れを続けることで、戦略戦術や実現したい事、経営課題が実現や解決に向かい、これを行っていない企業との大きな差が生まれてきます。

経営計画は、経営の現状や将来について経営全体を検討するため、戦略戦術について検討したり、現状から売上、採用、組織、管理など経営全体について網羅的に実現したいことや課題の洗い出しを行い整理することができます。

また、具体的に前に進めるための計画を立てるため、優先順位を考えて何を前に進めるのかを決めることができます。

決めたものを先ほどの計画と計画の運用の流れに乗せてあげることで、実現や解決に向かわせることができます。

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経営を継続させる

4つ目の重要な仕事は、「経営を継続させる」ことです。

経営計画と聞くと、会計数字をイメージする方も多いと思います。

経営を続けるには利益が必要で、利益を把握するために会計学という学問があります。

経営の将来を考えたときに、その将来が赤字の将来でそのまま向かってしまっては経営を続けることはできなくなってしまいます。

赤字の方向に向かわないためにも、経営計画を作る際に会計面の検討を必ず行います。

経営を継続できないと、こだわりの商品をお客様に届け続けることや、自分の生活、スタッフの生活を守っていくことができません。

経営を継続させるために、経営の将来や計画を考え運用する際に会計面の検討を行うことで、初めの図の流れが安全に回るようになります。

経営計画は、経営の将来を考える際や運用する際に会計面の検討を行うため、安全に経営を前に進めることができ、経営を継続させることができます。

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中小企業・零細企業にも必要なのか

「現状維持でいいから別に目標もいらないし、経営計画なんて必要ないでしょ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

一昔前であれば、現状と同じ経営を続けていても継続できたかもしれませんが、今は世の中の変化や競争が激しく、同じ経営を続けていて一生現状を維持できる状態ではなくなってきました。
インターネットの普及により購買ルートが変わったり、スマホの普及により広告導線が変わったり、人口減少人手不足により工夫しないと人が集まらなくなったり、少し考えただけでも経営に影響する変化はたくさんあります。経営をしている皆さんが一番リアルに変化を肌で感じているのではないでしょうか。

現状維持でいいからと何もしなければ、世の中の変化により売上が減少してしまったり、今いるスタッフもほかの魅力的な会社に移ってしまったりするかもしれません。

現状維持をするためにも、変化や競争に対応していくために工夫した目標を設定し、そこに向かって計画的に経営を前に進めていくことが必要になってきています。

世の中の変化や競争に対応していくにはご説明した4つの重要な仕事がすべて必要になってきます。

将来を見てリスクを見つけて考え、スタッフ全員で回避できるように安全に前に進めていく。リスクを見つけても具体的な対応を前に進められなければ回避できません。

世の中の変化の影響は、もちろん大企業だけでなく中小企業・零細企業にも影響してきます。

経営を継続させるためにも、将来を考える経営計画を運用し、世の中の変化や競争にも戦略的に先手で対応して前に進めていく、そのような経営が中小企業・零細企業規模に関係なく必須の時代に突入していると私は思います。

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経営計画の正しい運用方法が中小企業・零細企業に広まっていない

いかがでしたでしょうか?

経営計画を運用する価値である、初めの図の流れを生むために、経営計画で網羅できる4つの重要な仕事の必要性と、その仕事が経営計画を運用することで網羅できることが、ご理解いただけましたでしょうか?

どの仕事も組織のトップで経営の舵を取っている経営者にしかできない重要な仕事で、経営をするうえで必要な仕事です。

経営者が実現や解決したいことに対して動いたり、お金をかけたりして期待する結果を得るためには、まず先に経営をうまく回すための土台として経営計画を運用して、これらの仕事をできるようになる必要があります。

これらの仕事ができれば、初めの図の流れが生まれて、経営者が考える経営の将来の実現や経営課題の解決など、経営を組織全体でしっかり前に進めていくことができることや、結果経営全体が好循環になり、業績アップ、採用力アップ、組織力アップなど強い経営体質を得られること、運用している方としていない方で数年後に大きな差が生まれることがイメージできたのではないでしょうか。

これらの仕事を網羅できる経営計画は、非常に優れた考え方・仕組みです。

経営計画と聞くと、銀行や、補助金の申請のために作るもののほうをイメージされる方が多いかもしれません。

銀行から求められる経営計画は、銀行が融資をしやすいように現実的な計画を要求してきます。

補助金の申請のための計画は、申請を通すために意識が向いてしまい歪んだ計画になりがちです。

どちらも目的が相手を納得させるためになってしまい、自社で追いかけるために運用できる形式にすらなっていません。

難しいことを形式的に書いて計画の見た目はよくても、運用してそれを実現できないのでは全く意味がありません。

私は、誰かを納得させるためだけに作る経営計画は、本来の経営計画ではないと思っています。

本来の経営計画は、自社が目指すべきところに向かっていくために必要だから作り運用するものだと思います。「計画」ですからね。

作っても具体的にやることまで落とし込まれておらず、追いかけられないのであれば「計画」ではありません。ただそうなりたいという願望を示しただけです。

大企業の経営者は、経営計画を運用する価値を理解しており、ご説明した重要な仕事を行うために当たり前に経営計画の運用という考え方・仕組みに頼って経営をしていますが、中小企業・零細企業にはその必要性や効果、正しい運用ノウハウが広まっていません。

よくあるテンプレートも銀行向けなどで、計画というよりこうなりたいという願望を書くだけで、運用できるものになっていないものが多いと感じます。

運用向けのものでも、専門用語ばかりで難しい、ボリュームも多すぎる、複雑であまり理解できない、など敷居が高く運用までたどり着けないのではなんの意味もありません。

作成したものをベースにスタッフにも共有して理解してもらうためには、スタッフでもある程度分かる内容である必要があります。

今回お伝えした経営計画の運用価値を得るためには、難しい用語を使って内容の量があればいいのではなく、また自社で運用するものは外に見せるものでもありませんので綺麗な見た目よりも、自分たちにとってわかりやすく、自分たちが目標に向かうためにとにかく運用できるものであることが重要です。

経営計画の正しい運用は、運用ノウハウや運用上必須の会計知識がないとなかなか難しいのが現状です。

難しいので、運用できる人材が少なく、自社でその人材を集めるコストも高いため、中小企業・零細企業に広まっていないのです。法律上必要なものでもなく、自社での運用を誰かに求められるわけでもありませんので尚更広まりません。

会計のプロである税理士や公認会計士でも、経営計画の本来の使い方や必要性、運用ノウハウをあまり理解されていない方が多いのが現状です。試験勉強で学ぶわけでもなく、仕事内容も税金の計算をして税金関係のアドバイスをする仕事や会計資料を作る仕事、会計処理が正しいかチェックする仕事がメインで普段触れることもないので当然のことかもしれません。

大企業は運用できる人材を集め、経営企画部などを設置し、経営者だけでなく経営計画を運用するうえで必須の会計面のプロなどと一緒に、経営計画の運用を行っています。

このままでは、中小企業・零細企業が経営にとって重要な経営計画の運用を行うことができません。

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一人だと運用が難しいと感じたら

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経営者の皆様はお忙しいかと思いますので、作ったのはいいけれど、後回しになってしまって結局運用せずに終わってしまったり、第三者がいないとなかなか効果的に運用することが難しかったりする場合もあるかと思います。
無料資料はどなたでも運用できるように最低限にしていますので、もう少し深く網羅的に検討して、より効果的に運用したいと思うこともあるかと思います。

せっかくまだまだ広まっていない経営計画の重要性を知っていただけたのに、運用ができないのでは非常にもったいないです。

そのような場合は、大企業が会計のプロと一緒に運用を行っているように、私たちなど、是非運用ノウハウのある外部の専門家を頼っていただければと思います。

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